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汲み出し量が元凶 vol.2612024.01.29

汲み出し量が元凶

バレルめっきでは、「汲み出し」がランニングコスト増の元凶です。
原因は、水抜き穴による表面張力の悪戯なのです。

1バレル当たり1.0L ~ 1.5L「汲み出し」ていると言われています。
この汲み出し量を、水抜き穴形状を丸穴から長穴に変更することで 約1/3に削減出来ます。



【水抜き穴形状による汲み出し試験】



(1)


(2)


(3)


上記試験結果から、水抜き穴形状(長穴)と振り切り動作を組み合わせることで「汲み出し」をより削減出来ることがわかります。
もろちん、対象製品の形状により水抜き穴寸法には限界があります。

どのくらいの汲み出し効果があるかを試算してみましょう。

【装置仕様】
4分タクト・24時/日・25日/月・稼働率 95%・8,550バレル/月
投入量 120kg/バレル・1,200dm2/バレル・生産量 1,000T/月

1)汲み出し量 1.5Lの場合、 8,550バレル/日 × 1.5L/バレル = 12,825L/各工程
(各工程とは : 脱脂-酸洗-電解脱脂-めっき-硝酸-クロメート)

2)汲み出し量 1.0L の場合、8,550L/各工程

3)汲み出し量 0.5L の場合、4,275L/各工程

1.5Lと0.5Lでは、1日各工程当たりで 8,550Lの差が出ることがわかります。

弊社の装置は、めっき工程では液切り動作、クロメー処理工程では液切り装置を導入して「汲み出し量 0.3L/回」に削減が可能です。



この場合の汲み出し量は、各工程  2,565L程度 となります。

汲み出しを意識して削減することで、水洗への負荷軽減・排水処理への負荷を軽減出来ます。
それが給水使用量削減へ繋がります。勿論、薬品補給削減にも繋がります。

「貴社のバレルめっき装置の汲み出し量は、どのくらいですか?」

 

次回vol.262では、【ファラデーの法則】についてお伝えします。

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