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vol.19 電解熱とめっき液昇温の関係(ジンケート浴)2010.03.02

めっき液の昇温から、電解熱と熱損失の関係を考えます。

今回はジンケート浴での昇温実験の結果を記し、
整流器の計算上発熱量から電解熱と熱損失を計算してみます。

H社 ジンケート浴
<測定開始条件>
測定日 12月3日 午後1時30分 気温13℃
めっき液温 29.3℃
めっき液量 5,000L (別槽溶解槽含む)
整流器   10.5V 500A・・・7台

 

測定時間 めっき液温度
開始時 29.3℃
10分後 29.9℃
20分後 30.5℃
30分後 31.1℃
40分後 31.5℃
50分後 32.0℃
60分後 32.5℃
結果 +3.2℃

上記表より・・・60分後に液温は3.2℃上昇。    

それでは、整流器発熱量を計算します。
整流器発熱量は、 10.5V×500A×0.86Kcal×7台=31,605Kcal/H
次に、めっき液温上昇分熱量。液量5,000Lのめっき液が3.2℃上昇なので
5,000L×3.2℃=16,000Kcal

上記2つの計算から整流器計算上の発熱量と実際昇温にかかった熱量を比較すると
16,000/31,605=0.506

このことから、整流器発熱量の50.6%が電解熱として液温上昇に作用し、
49.4%は熱損失となったことがわかります。

次回は、酸性浴での4つの実験結果から電解熱とめっき液温上昇を計算し、
液温と熱損失の関係を考えます。

株式会社 三隆製作

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