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vol.286 めっき装置における脱炭素方法2024.12.02

めっき装置における脱炭素方法

電気使用量を下げることは、めっき装置における脱炭素に繋がります。
めっき装置における電気使用量は、大きく以下3つのカテゴリーに分類されます。

1. 膜厚析出に関わる電気使用量
2. 装置駆動に関わる電気使用量
3. 付帯機器駆動に関わる電気使用量

【膜厚析出に関わる電気使用量】
膜厚析出に関わる電気使用量は、めっき装置を設計する上で基本的な条件となる
「電流密度」・「めっき時間」によって決まります。
そのため、めっき装置を設計する上で上記2つの条件が最重要事項となります。

1970年代には、「電流密度1.0A/dm²」・「めっき時間60分」が標準とされていましたが、
当社装置では2000年代には、「電流密度0.5A/dm²」・「めっき時間80分」とし、
2024年現在、最新の設定条件は、「電流密度0.3A/dm²」・「めっき時間130分」です。

【装置駆動に関わる電気使用量】
電流密度を低く設定することで、処理量を拡大しながら装置をコンパクトにすることが可能です。
また、前処理工程にショットブラストを代用することでも装置コンパクト化が可能となります。
装置を小さくすることは、装置駆動に関わる電気使用量に大きく関わります。

【付帯機器駆動に関わる電力使用量】
電流密度を低く設定することは、膜厚析出に関わる電気使用量削減だけでなく、
電解熱発生量の削減およびめっき臭発生源の削除にも繋がります。
このことにより、チラーユニットや洗浄塔といった電気使用量が大きい付帯機器の縮小が可能となります。

上記、3点の取り組みにより、電気使用量の削減とCO2排出量の削減も実現していきます。

装置の規模にもよりますが、年間100万kWh~150万kWhの電気使用量削減効果があると考えています。

温室効果ガス排出量は、環境省HP「温室効果ガス排出量 算定・報告公表・制度」内
「算定方法・排出係数一覧」「電気事業者別排出係数一覧」に係数の掲載がありますので、
貴社ご使用の電気事業者数値を参考にご試算ください。
https://ghg-santeikohyo.env.go.jp/calc

※弊社では、試算時 排出係数 4.384t – CO2/1万kwhを使用して計算しています。

当社はこれからもエネルギー効率の向上とCO2削減を目指してまいります。

 

省エネタイプ、エレベーター型亜鉛バレルめっき装置のリーディングカンパニー
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