vol.46 ドイツ ハノーバー・メッセに出展して2011.04.14
ドイツ ハノーバー・メッセ(国際産業技術見本市)に出展して
4/4(月)~4/8(金)の期間、世界最大規模の国際的な産業技術見本市いわれる
「ハノーバー・メッセ」が、ドイツのハノーバーで開催されました。
このメッセには、毎年世界65カ国以上から5,000社前後の出展社が参加し、
20万人前後のピジター、3000人の報道関係者が訪れるといわれています。
今回、三隆製作はこの「ハノーバー・メッセ」に初めて出展をしました。
三隆製作は、国内においても展示会への出展経験はなく、いきなり世界の
工業展に参加し結果を出すことができるとは考えていませんでした。
まずは我々の “環境を考えためっき設備” を どのような反応で受け止めて
いただけるのか、それのみが知りたかったのです。
三隆製作の展示ブース
展示会の来場者は、まず従来の欧州型装置とは異なる弊社のバレル形状、
アノードインライン、エレベーター型の搬送の映像に目を奪われたよう
です。
弊社ブースの65インチモニターに映っためっき装置の動きを見た来場者の
「ファンタスティック!」の声。
「グッド!!グッド!!」のみで、じっと見つめる目。
モニターを見る来場者と説明するスタッフ
このように直接的な反応が返ってくるとは思ってもみませんでしたので、
開催中の5日間、毎日が興奮の連続でした。
装置を説明する社長の鈴木(一番右)
欧州の薬品メーカー、デルタ、アトテック、ソーテック・・・・他装置
メーカーのCEOと名刺交換が出来ました。もちろん、めっき専業の会社とも。
欧州では環境対応が強く要請されているため、電気めっきより、
ディップスピン、焼付けの亜鉛コートが70%~80%を占めていますが、
環境に配慮した弊社の設備を畏敬の念を持って受け入れていただけたと
感じました。
メッセには、バレルも多く展示されていました。
欧州ではバレルサイズが異常に大きく、弊社バレルの3倍~4倍の大きさが
ありました。
これは搬送方法がキャリヤー式で、サイクルタイムが5分~6分と長いため、
生産を拡大するためには1バレル当たり300kg~400kg/バレルで製品を投入する
必要があるからだと思われます。
給電方法もしっかりした作りをしていて、1バレル当たり3,000Aは流せるようです。
電流密度は0.5A/dm2で、めっき時間90分~100分を設定していました。
このような条件下でめっきをした場合の電気量を計算してみると、弊社の
システムと比較して2.4倍の電気量が必要となることがわかりました。
<計算例> 2,000T/月の生産設備を比較した場合
以上の計算から、弊社装置は欧州型の装置と比べ CO2排出量を年間1,074t-CO2
削減することが可能です。また、電気代を1KWH=15円(日本)で計算した場合、
年間4,800万円のコスト削減となります。
上記のような具体的な提示は示していませんが、“欧州では見たことのない設備で
環境にも対応した目的を持っている” と理解していただけただけでも、
今回の出展は充分な手応えを感じることができました。
今後、早急に彼らと連携して具体的な仕事をしていくつもりです。
東洋の小さな会社が投じた一石が、どのような形で波紋の広がりを見せるか
乞うご期待ください。
まずはご報告まで。
※今回は、急遽予定を変更してハノーバー・メッセの出展報告をいたしました。
次回は、「クロメート処理液」について考えたいと思います。
記事UPは4月27日の予定です。
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