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vol.92「静止めっきとの違い。バレルめっきの利点」2013.02.13

静止めっきとの違い。バレルめっきの利点

バレルめっきが 静止めっきと大きく異なる点は、治具掛けをしなくて良い事。
そのため、大量に処理が出来る事です。
しかし、弱点もあります。

1. めっき時間が長くなる。
2. 薬品の使用量が多くなる。
3. 電気抵抗が高い。
4. 耐蝕性能が低い。
5. 微細な製品・表面積の大きな製品は生産性が低下する。

上記の根本原因は「バレルドラム」の構造にあります。
しかし、この構造の弱点を改善すれば、逆に利点に変身します。

つまり「生産性の拡大と環境負荷の半減させる」が実現します。
従来の弱点を利点に改善すれば大きな利益・収益になり、更にバレルの使用範囲の
拡大に繋がると考えます。
静止めっきで生産していた製品をバレルめっきにシフト出来れば、コスト削減
にもなるのです。


バレルドラム内の亜鉛金属濃度について考えてみます。

弊社の対角450mm×長さ650mmの六角形状でのバレルの場合、バレル内の
めっき液の容量は、77L程度です。

酸性浴ならば、金属濃度が20g/Lなのでバレルドラム内の亜鉛金属は1,540g/バレルになります。
バレル内にある総表面積 1,200dm2の製品に8μm以上のめっき被膜を折出させるには、1,200dm2×8μm×0.0174(亜鉛の比重/dm2) = 685gが消費されます。

当初の亜鉛金属量 1,540g -消耗した亜鉛金属量 685g = 855g
つまり、バレル内の金属亜鉛濃度は 11,1g/L に低下する事になります。
(上記は、全ての析出亜鉛金属をバレルドラム内の亜鉛で賄ったと想定した計算です。)

ジンケート浴ならば金属濃度が10g/Lなので、上記の濃度低下は大きな影響が出ます。
従って、めっき処理中にバレルドラム内に亜鉛金属濃度の補給が出来る事は重要な改善なのです。

常にバレルドラム内の亜鉛金属濃度が一定であればめっき折出に効果的です。
弊社のバレルドラムには可能です。

酸性浴・ジンケート浴の選択幅が広がります。
長物ボルトの均一性の折出にも寄与します。バレルドラム内の膜厚のバラツキも縮小します。
膜厚の管理も容易になるのです!

 

ご相談は、省エネタイプ、エレベーター型亜鉛バレルめっき装置のリーディングカンパニー
三隆製作へ
http://www.mitaka-seisaku.co.jp/contact/

株式会社 三隆製作

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